2013年1月20日日曜日

いたずら (下)

「いたずらした奴を出せ」。

教官の言葉に恐怖を覚えた。

ここは長野県諏訪市。

完全アウェイの地。

まして、昨日今日で仲良くなった仲間。

さらには、人の女にいたずらしてしまって言語道断。

ここでしらを切っても事が大きくなるだけ。

ここまで来て千葉に強制送還も困る。

仕方ない。

「いくか・・・。」

悪さをした同部屋の仲間と違う部屋の仲間計5人を誘い表に出た。

ウッ!

そこには、イカツイ男が2人とさきほど、ツンツンされた女が1人仁王立ちしていた。

女の彼氏らしき男が言った。

「お前らか、俺の女に変なことした奴らは」

・・・・

「は、はい・・・・」

男はさらに続けた。

「よし、お前ら全員そこに正座しろ」

僕たち5人は一列に正座して並んだ。

玄関付近を見ると噂を聞きつけ合宿所の生徒が大勢見物していた。

女のほうをチラッとみると腕組みをしてこちらを睨み付けている。

男は女に言った。

「誰に何されたか、お前覚えているか?」

女は言った。

「そんなの覚えてないよ、暗かったし」

そうか。

男は一番右側にいるA君の前に立ち、言った。

「お前、何した?」

A君は言った。

「あ、足を触ったような気が・・・・」

バコンッ!バコンッ!

私は一番左側にいるA君が殴られたのを見なくてもわかった。

男が左にずれた。

B君の前だ。

「お前、何した?」

B君は言った。

「肩に手を回したような・・・・」

バコンッ!バコンッ!

私は真ん中にいた。

所謂(いわゆる)C君は私だ。

男は私の前に来て同じセリフを言った。

「お前、何した?」

私は悩んだ。

嘘を付けばいいのか?どうする時間が無い!

今であれば、体罰はいけません!と言えるのだろうが、昔は関係ない。

まして、こいつ先生じゃないし・・・。

私は言った。

「胸を触ったような気が・・・」

バコンッ!バコンッ!バキッ!

ん?一発多いぞ、この野郎!

と、言えるわけも無く・・・・

真摯に愛のムチを受け止めた。

全員が殴られた。

今、思えばヤクザではないだろう。

チンピラか。

その後、皆でその女に土下座をし終わった。

土下座の和ちゃん誕生の瞬間である。

怖かったけど楽しい19歳の春合宿であった。

皆さんも気をつけてください。






本日1月20日(日曜日)、

夜の部は貸切宴会となっております。

ご迷惑おかけしますが、宜しくお願い致します。


それでは、また明日。


千葉餃子 ボンズ

店主

関 和孝


















0 件のコメント: